水虫治療に塩素系薬剤は効果がない!?

カビキラーを入れたスプレー
夏になるとかゆみが出て大変な水虫。おじさんがかかる病気というイメージも強いため若い女性の中にはなんとか病院に行くことなく治療をしたいと願っている方も多いでしょう。実際にはブーツやストッキングで足が蒸れやすい女性の多くが掛かっているのですが。

そんな中、民間療法として言われているのが塩素系薬剤を使った治療法。カビキラーなどの漂白剤を使用するのです。とはいえ、カビキラーを始めとする漂白剤・塩素系薬剤を直接塗ったら危険です。そうではなく、水でしっかり薄めた中に足を漬けるというのです。水虫は白癬菌というカビが原因。だからこそカビキラーで撃退するというのです。

もちろん、カビを退治する成分が含まれている以上は、水虫の原因の白癬菌を退治することはできるでしょう。それに関係するのが次亜塩素酸ナトリウムという成分。0.01パーセントの水溶液であっても5分以内に99.9パーセントが死滅するはずです。ただし、皮膚にいなければならない常在菌まで死滅してしまうため逆に皮膚炎などの危険性が高まるというわけです。民間療法の中にはのちに科学的に研究を重ねる中で本当にうまく自然の力を利用できていた昔の人の知恵の結晶とも言うべきものもあります。ですが、水虫治療のこの方法については効果が疑問視されるどころかとにかく危険なのでやめて欲しいです。

お風呂場などのカビに使用され、皮膚に付着した場合には流水ですぐに洗い流すよう注意事項のあるカビキラー。たとえ何倍にも薄めたとしても体にとってよいものに変化することはないのです。それに菌を退治してくれる次亜塩素酸ナトリウム以外の成分だって含まれています。水酸化ナトリウムの影響で皮膚の表皮が薄くなるので次亜塩素酸ナトリウムが必要以上に浸透しやすくなり、界面活性剤も含まれているので洗浄力が高くなりすぎます。
今は市販の水虫薬でも良いものはいろいろ出ています。それにやはり病院で医師に診てもらうのが一番です。民間療法に頼るのはやめておきましょう。

皮膚表面の常在菌まで死滅してしまう

一般的な菌の場合、濃度が0.1パーセントの次亜塩素酸ナトリウムに5分入っているだけで99.9パーセント死滅すると言われています。足に存在するのは白癬菌だけではありません。古い皮膚や角質をえさに弱酸性の脂肪酸を作って皮膚表面を酸性化し、足を守ってくれているような常在菌も存在しているのです。カビキラーはこれらの菌もすべて死滅させてしまうのです。5分間漬けておくことで悪化することはあっても良くなることはありません。皮膚炎も発症する可能性があります。足の裏がボロボロになってしまいます。

あなたの足のかゆみ、本当に水虫ですか。ニセ水虫と呼ばれる同じようにかゆくなる病気・異汗性湿疹という病気もあり、こちらの場合には水虫の薬がまったく効かないどころか悪化させることになってしまいます。異汗性湿疹にはステロイド剤でないと意味がないのです。

足がかゆくなったから水虫だろうと安易に考えて、病院に行ったり水虫の薬を買ってくるのは誰かに見られたら恥ずかしいからと噂を信じて自宅に置いてある塩素系薬剤を利用してみよう。そんな安易な発想が、夏場でもサンダルを履けないような醜い足を作り出してしまうのです。きちんと病院で処方してもらったとしても、もう治っただろうと薬を途中でストップしてしまうのもNGです。表面上はきれいになっていても白癬菌はまだ足の内部に残っていることが多いです。薬をやめてしまえばまた繁殖し、再発してしまうというわけです。
恥ずかしいかもしれませんが、実はかくれ水虫の女子は意外と多いです。勇気を出して病院に行ってください。そしてあなたの症状に合った治療薬をもらい、医師の指導の元で用法用量を守って使用するようにしましょう。