水虫対策に重曹では完治させることができない!?

重曹
水虫になってしまった場合、民間療法の1つとして重曹が使われることがあります。重曹とは、炭酸水素ナトリウムの別名であり、その成分はナトリウムの炭酸水素塩です。鉱石としても存在している天然の素材で、料理に使用されるベーキングパウダーや、頑固な油汚れを落とす掃除用品など、様々な用途で活躍しています。また、吸湿作用や消臭効果があることでも知られており、靴の吸湿や箪笥の消臭などにも使われています。

この炭酸水素ナトリウムでもある重曹は、水に溶かすとアルカリ性になり、酸化してしまった油汚れなどを中和し取り除く効果があります。元々人間の皮膚は弱酸性であるため、重曹を溶かしたアルカリ性の水と混ざり合うことで中和されます。そのため、重曹水の中に足を入れることで中和作用が起こり、水虫の温床でもある足の角質除去に効果が発揮されるというわけです。

重曹自体は水虫の元を死滅させることはできませんが、水虫の足に付着した古い角質を除去することで、水虫に使用する薬の成分が皮膚に浸透しやすくなり、より薬の効果を得ることができます。

実際の重曹を用いた治療方法は次の通りです。まず、洗面器または足が入るサイズのボールに、40度程度のお湯を張ります。ちょうど普段のお風呂の温度と同じ位です。そこへ重曹を適量入れてよく溶かします。そしてその中へ水虫になった足を入れ、しばらく浸した後、お湯から足を出して丁寧に洗い流します。ここで大切なのは、洗った後は清潔なタオルで足を拭き、良く乾かすことです。水虫は湿気を好むので、洗った足を良く乾かしておかないと、水虫が繁殖する危険もあるので注意が必要です。

重曹だけでは水虫を完治させることはできませんが、毎日薬を塗ることと並行して、皮膚を清潔な状態に保つことで治療の効果を高めることができます。再発率も高く、治療することが難しいとされる水虫を完治させるためには、水虫の繁殖を抑える環境づくりが大切ということです。

重曹はアルカリ性!肌に大ダメージが!?

重曹の持つアルカリ性には抗菌や抗炎症作用があることから、人間の皮膚から口腔粘膜まで使用できるほどの万能ツールです。しかし、この万能ツールも正しい使用であれば有効ですが、間違った過度の使用は肌にダメージを与えてしまう危険性があります。

なぜなら、重曹の粒子には研磨作用もあるため、強くこすることで肌にダメージが加わり、水虫が悪化してしまう危険があるからです。また、重曹にも様々な種類がありますが、重曹を選ぶ際は、食用のものや、食品添加物と表示されているものの使用が勧められています。工業用の重曹も存在しますが、これは粒子が荒いため、肌を傷つけてしまう恐れがありお勧めされていません。重曹は特に副作用もなく無害ですが、足に傷などがある場合も炎症の原因になるので、使用を控えた方が良いです。

また、重曹を沸騰したお湯に入れることで、重曹沸騰水となりアルカリ度が高くなってしまいます。この重曹沸騰水は、鍋や食器類の黒ずみがすぐに剥がれるため、これを作って掃除に使ったりする人がいます。しかし、重曹沸騰水を混ぜたお風呂に入ったところ、強いアルカリ性の作用で皮膚が真っ赤になってしまったというケースもあります。こういった事故を防ぐためにも、重曹を溶かすお湯の温度は40度程度にし、まずは皮膚に異常がないか、重曹水を皮膚の目立たない所でパッチテストを行うことが勧められています。

このように一見無害に思える重曹でも、選び方や使い方を間違えると、肌トラブルになるリスクがあり、水虫を悪化させてしまう危険性があることが分かります。また、重曹での治療はあくまで民間療法であるため、重曹だけでは水虫を完治させることは難しいといことや、様々なリスクが伴うといことを、念頭に置いておくことが大切だといえます。